*「ノーベル賞・益川敏英『安倍さんと『戦争論』を議論させてほしい』」

*「ノーベル賞・益川敏英『安倍さんと『戦争論』を議論させてほしい』」

… 週刊朝日(9/25)より。

ノーベル賞物理学者の益川敏英(75)さんは、安保法制に関して異議を唱える。その理由は……。...




 僕は戦争の記憶がある最後の年代だと思う。だからこそ、反対し、声を上げていかないといけない。

5歳だった1945年3月、名古屋市が空襲を受けた。自宅の屋根と2階を突き破り、土間にいた僕の目の前に焼夷弾(しょういだん)が落ちてきた。運良く不 発弾だったけれど、爆発していたら僕は今ここにいない。自宅そばの公園が陸軍の高射砲撃地になっていたから、B29の標的になっていたのです。わが家は幸 い焼けなかったけれど、街は火の海に。両親が、家財道具一式を積んだリヤカーの上に小さかった僕を乗せ、逃げ惑う姿が今も脳裏に焼き付いています。

疎開を経て市内の小学校に入学しましたが、校舎は戦火で焼け残った鉄工所。土の床に机を並べ、1クラス70人で勉強しました。校庭には爆弾が落ちてできた 直径30メートルくらいのお椀形の穴が開いていた。幼いころは戦争の恐ろしさがよく理解できず、この穴は格好の遊び場になり、公園に残っていた砲座もくる くる回して楽しんでいたほどです。

そんな僕が、戦争は怖いと実感したのは中学生のとき。ベトナムが独立を目指したインドシナ戦争を報じ る新聞記事を読み、なんてむごいことをするんだと思った。その後ベトナム戦争が起き、米兵が人前で平然と捕虜を撃ち殺している写真を見た。衝撃だった。戦 争は人の心を壊し、獣に変えてしまうものだと思いました

大人になって科学者になり、違った立場から平和を考えるようになりました。科学は、直接的でなくても、軍事的に悪用されてしまうことがある。

「ノーベル賞」創設の元になったアルフレッド・ノーベルは、ダイナマイトを発明し、建設現場などで役立ったけれど、その破壊力が人を大量に殺す戦争にも使 われ葛藤した。原子核物理学や無線技術も同じ。科学者は、自分の研究が社会でどう使われるか考えるべきだけれど、研究が戦争に利用されないためには、戦争 そのものをなくすことが一番です。

日本は戦後70年間、戦争がなかった。でも安倍首相は今、「戦争ができる」国にしようとしています。 解釈改憲というが、その域はとうに越えている。日本国憲法のどこをどう読んでも「同盟を組んで戦争ができる」とは書いていない。僕は昔から議論が好きで、 「いちゃもんの益川」といわれているほど。この件について、安倍さんとも議論させてくれるならしますが。

クラウゼヴィッツという軍事学 者は『戦争論』という著書の中で、戦争とは外交の延長であると説いています。戦争は突然勃発するのでなく、まず話し合いがある。それでうまくいかないと、 暴力が出てくる。武力で解決することは、一方的に力でやり込めることです。なぜ、交渉でどうにかならないのか。自国の民を戦火にさらしてまで、解決すべき ことなんてないでしょう。

戦争を知るものとして、科学者として、でもその前に一人の人間として平和を訴えたい。恩師の坂田昌一先生は 「科学者は科学者として学問を愛するより以前に、まず人間として人類を愛しなさい」とおっしゃっていました。私には、孫が4人います。子や孫にどういう世 界をつくってあげたいか。そこから考えると、今何をするべきか、おのずと答えは見えてくるはずです。(本誌・平井啓子、永野原梨香、西岡千史/松元千枝)

http://dot.asahi.com/wa/2015091600107.html?
 


転載元: しあわせの青い鳥

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